繕い仕事
近くに美しい土塀があります。
伝建地区でもなんでもない町かどです。
ある日、軽トラに乗っかったおじさんが何やら作業をしてます。
おじさんの帰った後をみると、瓦の代わりに塩ビの板が瓦の代わりに挿してあります。
ああ瓦が破れた(壊れた)んだなと思いました。
で、後日、見ると瓦に差替えられています(赤矢印)。
しかも、よく見ると熨斗(のし)瓦の欠けた部分まで補修されています(青矢印)。
これで、心配なし。
多分、この土塀はこういう繕いを繰り返して、今に至ったのでしょう。
土壁は表面が洗われ、瓦も良く見るとまちまちです。
なのに、とても美しい。
建てた時の性能を競い、メンテナンスフリーといいながら、
家電のように耐用年数を過ぎると産業廃棄物化する商品住宅がもてはやされる時代ですが、繕い仕事を重ねて年を追うごとに美しくなるこの土塀の方が、すてきです。
食べ物と住まいくらいは、こうありたいものです・・・。
- yo -